こんにちは、ノラです^^
営業の仕事などで他の会社のオフィスを訪問した時に、
パソコンは何台も使われてるのに配線が一切見当たらないってことないかしら?
こういったパソコンなどの配線が床や壁に見当たらないオフィスで働いてる人に
聞いたら、どうやら「OAフロア」ってものを採用してるから配線が見えないらしいのよ。
気になったことがあると調べないと気が済まない私は、
半ば仕事そっちのけでOAフロアについて調べてみたわ。
そこでOAフロアってどんなものなのか、どうやって施工するのか、
自宅にもOAフロアが導入できるのかなど、OAフロアについて説明していくわね。
OAフロアって何?
建築関係や建築資材を扱う仕事なら馴染みがあるかもしれないけど、
そうでないと「OAフロア」なんて聞いたことも無い場合も少なくないはずよ。
OAフロアっていうのは、ものすごく簡単に言うと「二重床」のことで、
「フリーアクセスフロア」と言われることもあるわ。
本来の床の上に脚の着いたパネルを敷き詰めて床下に空間を作り、
その床下の空間に電気ケーブルやLANケーブルなどの配線を収納することで
室内をスッキリさせることができるのね。
オフィスだけじゃなくて商業施設とか工場でもOAフロアを導入してるところもあるし、
学校のパソコンが置いてある教室もOAフロアになってることが多いのよ。
OAフロアを導入するメリット
オフィスなどにOAフロアを導入するメリットとしては、
配線が床下に収納できてスッキリする以外にも
・ケーブルに足などを引っ掛けることが無い
・床掃除がしやすい
といったことが挙げられるわ。
自宅でもそうだけど、床に固定してないケーブルがある部屋を歩いてると
足を引っ掛けてコケそうになることってあるわよね。
コケそうになるだけじゃなくて、
勢いよく引っ掛けるとコンセントや機器からケーブルが抜けたりすることもあるのよ。
作業中のパソコンの電源ケーブルに足を引っ掛けてコンセントから抜けると、
パソコンの電源が落ちて、保存してないデータが全部消えちゃうわ。
OAフロアで配線が床下に収納されてれば、ケーブルに足を引っ掛ける心配が無く、
パソコンで作業中のデータが消えるリスクも多少軽減できるのね。
またOAフロアだと床の上からケーブルが無くなるから、床掃除が楽なの。
余談だけど私がまだ実家に住んでる時、母に「アンタの部屋はパソコンやら携帯の
充電器やらの線がいっぱいだから掃除しにくい」とよく小言を言われてたわ。
(私の母は高齢者とされる年齢だからケーブルのことを「線」と言う)
私も時折自分が働いてるオフィスを掃除することがあるけど、
ケーブルがごちゃごちゃになってるデスクの下は確かに掃除するのが面倒ね。
その点OAフロアだとケーブル類は床下に収納されてるから、
ケーブルを持ち上げたりする必要が無く、床掃除しやすいのよ。
掃除しやすくなると部屋の中がキレイに保たれるから、
OAフロアにすることで結果的にオフィスが清潔になることにも繋がるわ。
OAフロアは置き敷きタイプとレベル調整タイプの2種類
オフィスなどで導入されてるOAフロアは大きく分けて
・置き敷きタイプ
・レベル調整タイプ
の2つに分けられるわ。
置き敷きタイプは床パネルに脚が付いたタイプで、
既存の床にパネルを敷き詰めていくだけでOKなの。
対してレベル調整タイプは床パネルと脚が分離してて、
床下の高さを調整できるようになってるのよ。
床下の高さが調整できれば、ケーブルをむき出しで配線するんじゃなくて、
CD管などの配管に通して配線することも可能ね。
置き敷きタイプは軽くて安価
床パネルに脚が付いてる置き敷きタイプは樹脂製のものが多く、
レベル調整タイプに比べると軽くて値段も安いわ。
決まった高さの脚が付いてるわけだから水平調整をする必要が無く、
DIYでも比較的簡単に施工することができるのよ。
置き敷きタイプは軽いから配線を変更したい場合でも簡単に取り外せて、
女性1人でも作業することができるのね。
OAフロアをDIYで施工する場合には、
レベル調整タイプよりも比較的扱いやすい置き敷きタイプを使うことが多いの。
ただ置き敷きタイプは高さを調整できないから、
既存の床が水平でないとOAフロアも水平じゃなくなっちゃうのよねぇ。
またレベル調整タイプに比べると置き敷きタイプは耐荷重性が低いから、
重い機器を載せると床パネルがへこんだり脚が折れたりすることもあるわ。
レベル調整タイプは耐荷重性・耐火性に優れる
置き敷きタイプは樹脂製が多いけど、
レベル調整タイプは床パネルが金属性になってるものが多いわ。
そのため置き敷きタイプに比べてレベル調整タイプは耐荷重性と耐火性に優れてて、
多少重い機器を載せても床が変形する心配が無いの。
また床パネルにモルタルが充填されてるものだと防音や断熱の効果も期待できるから、
オフィスの光熱費削減にも役立つのよ。
高さを調節することで、
既存の床が水平じゃなくてもOAフロアを水平に施工することができるのよね。
ただ床パネルが金属製で、その上にモルタルまで充填されてるとなると、
部屋の大きさによってはOAフロアの重さがかなりのものになっちゃうわ。
レベル調整タイプのOAフロアでも床下の配線を変更することはできるけど、
パネルが重いから女性1人だと作業できないかもしれないわね。
ビルなんかだとレベル調整タイプのOAフロアを導入することで、
重さによってビル全体が傾く恐れもあるのよ。(少し大袈裟だけど)
他の部屋とのバランスも考慮しないといけないし、
パネルを敷き詰める際には1つ1つ水平を取る必要があるから、
ハッキリ言ってレベル調整タイプはDIYでの施工には向かないわね。
OAフロアの施工方法
OAフロアは業者さんにお願いしなくてもDIYで施工することもできるから、
OAフロアの施工方法を簡単にだけど紹介するわね。
DIYで比較的扱いやすい置き敷きタイプのパネルを使うOAフロアの施工は
1.既存の床材やカーペットを剥がす
2.下地シートを隙間なく部屋全体に敷く
3.パネルを部屋全体に敷き詰める
4.OAフロアの下に配線を通す
5.パネルの上に床材やカーペットを貼る
というのが大まかな流れになるわ。
DIYでOAフロアを施工するのに必要な材料は
・置き敷きタイプのパネル
・下地シート
・ピールアップボンド(剥がせる接着剤)
あとは必要に応じて
・スロープ用パネル
・見切り材
・補助脚
も用意しておくと良いわね。
施工するのに必要な工具類としては
・プラスチック切断用のこぎり
・カッターナイフ
・メジャー
・定規
・マーカーペン
・軍手
などを用意しておきましょう。
既存の床材やカーペットを剥がす
OAフロアをDIYで施工するには、まず床に貼られてる床材やカーペットを剥がして
本来の床面を露出させないとダメなのよ。
床材やカーペットは剥がせる接着剤であるピールアップボンドや両面テープで
貼られてるはずだから、多少力は要るけど、手で剥がせないこともないわ。
本来の床面を露出させたら、必要に応じて剥離剤などを使って床面に残った
ピールアップボンドや両面テープの残骸も剥がし、ほこりや小さなゴミなどを
掃除しておきましょう。
(余分な突起物が取り付けられてる場合は外しておく)
このあと床に敷き詰める下地シートをピールアップボンドで固定するから、
接着力が弱まらないように、余計なピールアップボンドや両面テープの残骸、ほこり
などはしっかりと取り除いておいてね。
下地シートを隙間なく部屋全体に敷き詰める
床材やカーペットを剥がしたら、
本来の床面の上に下地シートを隙間なく敷き詰めていくのよ。
本来の床面はコンクリート打ちっぱなしだったりするから、
平らに見えても多少の凸凹があるわ。
そのままパネルを敷き詰めるとガタガタしちゃうから、
パネルの下に不陸整正用の下地シートを敷いて床面を平らにならすのね。
下地シート同士は重ならないようにしないといけないんだけど、離れすぎてても
ダメだから、下地シート同士の隙間は5mm以下となるように敷き詰めるのよ。
壁際や柱の周辺などそのままでは敷けない場合は、
下地シートをカッターナイフで適当な長さ・幅にカットして敷しいてね。
敷いた下地シートがズレないように、
ピールアップボンドや両面テープで固定しておきましょう。
下地シートはパネルに付属していることもある
置き敷きタイプのパネルを購入すると、
不陸整正用の下地シートが無料で付いてくることもあるのよ。
例えば10㎡分の置き敷きタイプのパネルを買ったとしたら、
同じ10㎡分の下地シートが付いてくるといった感じね。
下地シートは結構値段が高くて、
単独で購入すると105cm×500cmで5,000~6,000円もするの。
それだったら、下地シートがタダで付いてくる販売店やサイトで
置き敷きタイプのパネルを買った方が断然お得よ。
ちなみにレベル調整タイプのパネルはパネル自体で不陸調整をするから、下地シートは
不要で、レベル調整タイプのパネルを買っても下地シートは付いてこないわ。
パネルを部屋全体に敷き詰める
下地シートを敷き詰めたら、
次はその下地シートの上にOAフロアの置き敷きタイプのパネルを敷き詰めていくわ。
パネルは250mm×250mm(16枚で1㎡相当)や333mm×333mm(10枚で1㎡相当)
などの大きさで、1枚ずつ部屋の角から敷き詰めるのよ。
下地シートと同じように壁際や柱周辺などはパネルをそのままだと敷けないことが
あるから、その場合はパネルを隙間の大きさに合わせてカットしましょう。
パネルをカットするのにプラスチック切断用のこぎりを使い、
カットして敷いたパネルがガタつかないように必要に応じて補助脚を取り付けてね。
木材を切るのこぎりでも良いんだけどプラスチック切断用のこぎりの方が断面が
キレイに切れるし、電動の「丸のこ」なら断面がキレイな上に切断作業もスムーズよ。
(丸のこの扱いには要注意)
OAフロアのパネルは部屋全体に敷き詰めるし、パネル同士を付属のジョイント部品で
繋げるから、ピールアップボンドなどで接着しなくてもパネルはズレにくいのね。
と言うか、後でパネルを外して配線を通さなきゃいけないから、
OAフロアのパネルは接着しちゃダメよ。
ドアが内開きの場合はドアの部分だけパネルを敷かない
部屋のドアが内開きの場合、
部屋の中にOAフロアのパネルを敷き詰めることでドアが開かなくなっちゃうわ。
そこでドアが開く部分だけパネルを敷かずに1段下げておいて、
ドアが開くようにしておきましょう。
簡単に言うと、内開きのドアの場合は、
家の玄関のように1段下がった空間をドアの前に作っておくってことね。
そのままだと段差でつまづくこともあるから、
スロープ用パネルを敷いてバリアフリーにしておくと良いわ。
スロープ用パネルの両サイドには見切り材を取り付けておいて、
見栄えを良くするとともにパネルの下に余計なゴミなどが入らないようにするのよ。
スロープ用パネルとOAフロアのパネルはジョイント部品で繋げられないから、
スロープ用パネルはズレないように床にビス止めしましょう。
OAフロアのパネルはいくらぐらいする?
OAフロアのパネルの値段はメーカーや素材によって違ってて、安いものだと
250mm×250mmのパネルが16枚で2,000円前後ね。
高いものだと同じ250mm×250mmが16枚で10,000円以上することもあるけど、
1㎡相当で2,000円台~3,000円台が一般的みたいだわ。
10㎡の部屋全体にパネルを敷き詰めるとなるとパネルだけで
20,000~100,000円ぐらいはかかることになるわね。
パネルの下に配線を通して、パネルの上に床材やカーペットを貼る
OAフロアのパネルを敷き終えたら、必要な部分のパネルを一旦外して電気ケーブルや
LANケーブルなどの配線をパネルの下に通していくわよ。
ケーブルを床下に入れたり、
床下からケーブルを出したりする部分はパネルに切れ目を入れておきましょう。
パネルは敷き詰めてるだけで下地シートに接着してないから、実際にOAフロアの
部屋が稼働してからでもパネルを外して配線のやり直しや確認ができるのよね。
OAフロアのパネルの下に配線を通したら、パネルを元通りに敷いて、
パネルの上に床材やカーペットを貼って施工作業は終了となるわ。
パネルの上に床材やカーペットを貼るのには、
しっかり接着できるけど簡単に剥がせるピールアップボンドを使いましょう。
ちなみにパネルに貼る床材やカーペットの値段は、
1㎡当たり大体1,000~2,000円といったところね。
レベル調整タイプのパネルを使ったOAフロアの施工
DIYでは扱いにくいけど、レベル調整タイプのパネルを使ったOAフロアの
施工についても簡単に説明しておくわね。
レベル調整タイプの施工の大まかな流れは
1.既存の床材やカーペットを剥がす
2.パネルの脚となる部品を並べる
3.脚の上にパネルを敷く
4.パネルの上に床材やカーペットを貼る
となるわ。
レベル調整タイプのパネルは脚で不陸整正するから下地シートが不要で、
下地シートを敷かなくて良い分だけ作業工程が置き敷きタイプよりも少ないのよね。
ただ後でパネルを敷くことを考えて脚を並べないといけないし、本来の床面が
平らでない場合は1枚1枚水平を取りながらパネルを敷いていくことになるわ。
また、
パネルをそのまま敷くことができない壁際や柱周辺をどうするのかって問題もあるのよ。
置き敷きタイプは樹脂製だからのこぎりでカットできるけど、
レベル調整タイプは金属性だからのこぎりではカットできないの。
レベル調整タイプのパネルを使った施工は作業工程は少なくても作業内容が
複雑だから、DIYではレベル調整タイプよりも置き敷きタイプを使う方が良いわ。
住宅にOAフロアを導入することは可能?
現状ではOAフロアを導入してるのはオフィスなど仕事場がほとんどだけど、
プライベート空間である住宅にもOAフロアを導入することは可能よ。
これから家を建てるんだったら工務店や設計士さんにOAフロアを導入したい旨を
伝えておけば良いし、既存の住宅でもリフォームでOAフロアを導入できるわ。
ただ全部屋をOAフロアにするのは金銭的負担が大きいから、
リビングとか自分の部屋とか1~2室をOAフロアにするのが住宅の場合は現実的ね。
また1室全部をOAフロアにするんじゃなくて、パソコンの周辺のみなど
部屋の一部だけOAフロアにすることでも費用を抑えることができるわよ。
OAフロアの施工を業者に頼むといくらぐらい費用がかかる?
DIYでOAフロアを施工した場合はパネル代が費用のほとんどを占めるから、
安ければ1㎡当たり3,000~5,000円、高くても1㎡当たり12,000~15,000円と
いったところね。
じゃあ業者さんにOAフロアの施工をお願いした場合には、
いくらぐらいの費用がかかるのかしら?
お願いする業者さんや部屋の広さ、パネルの材質などによって費用は
変わってくるんだけど、目安としては1㎡当たり6,500~16,000円となってるわ。
OAフロアのパネルを敷き詰めるだけじゃなくて、ドアの前は1段下げてスロープを
付けてくれるし、仕上げの床材やカーペットも貼ってくれるのよ。
DIYよりも費用がかかるのは確かだけど、
作業内容を考えるとそれほど割高感はないわよね。
DIYだとキレイに仕上げられないことも十分にありうるし、多少費用は高くても
確実にキレイに仕上げてくれる業者さんにお願いした方が良いかもしれないわ。
まとめ
OAフロアは、建物の床と部屋の床の間にスペースを作って、
そのスペースに電気や通信のケーブルを配線してるフロアのことよ。
ケーブル類を全て床下に配線してるから、部屋の中がスッキリするし、
ケーブルに足を引っ掛ける心配も無く、掃除も楽なの。
OAフロアに使われるパネルには
・置き敷きタイプ
・レベル調整タイプ
の2種類があり、置き敷きタイプであればDIYで施工することも可能だわ。
もちろんオフィスなどの仕事場だけでなくて、
住宅にOAフロアを導入することもできるわよ。
ただOAフロアの導入にはそれなりに費用がかかるから、
住宅の場合は1~2室のみに導入するのが現実的ね。
また部屋の広さによってはDIYでの施工には時間がかかりすぎることもあるから、
オフィスのような広い部屋をOAフロアにするんだったら業者さんに施工を
お願いした方がよいわ。