こんにちは、ノラです^^
お庭の景観を良くするために、人工芝や砂利なんかを敷くことってあるじゃない。
何の準備もしてないお庭にいきなり人工芝や砂利を敷いちゃいけないことはないけど、
景観を良くするんだったら「転圧」をした方が良いのよ。
建築とか農業に詳しい人ならともかく、そうでないと転圧とは
・何なのか
・何のために必要か
・どういった道具を使うのか
・どうやってやるのか
など分からないことだらけよね。
そこで、転圧や転圧を行うのに必要な転圧機について詳しく見ていきましょう。
転圧は土を固める作業のこと
転圧は簡単に言うと、人工芝や砂利など何かしらを敷く前に
地面の土を固める作業のことで、「土固め」や「地固め」と言われることもあるわ。
街中などを歩いてたり、車に乗ってる時なんかに道路工事の現場を見かけたことが
一度ぐらいあるはずよ。
その道路工事の現場で道路にアスファルトを敷く前に、芝刈り機のようなものや
上下運動する一本足の機械で地面を均してることがあるじゃない。
あの地面を均してるのが転圧で、芝刈り機のようなものや上下運動する一本足の機械が転圧機なのね。
転圧には地面を均す意味もあるんだけど、上から強い圧力をかけて
土の中に含まれてる空気や水を押し出して密度を高めるための作業なのよ。
転圧を行う意味は?
じゃあ、わざわざ転圧を行って空気や水を押し出して地面の密度を高めるのには
どういった意味があるのかしら?
転圧を行う最大の理由は、
人工芝やアスファルトなんかを敷いた後に表面が凸凹にならないようするためなの。
地面って舗装されてない場所でも結構固かったりするんだけど、
実際には土や砂の粒子の間には細かい隙間がいっぱいあるのよ。
その隙間が多少のクッション効果を生むから、
舗装されてない地面で飛んだり跳ねたりしても怪我しにくかったりするのね。
また雨が降った時には、土や砂の細かい隙間に雨水が入り込むことで水たまりが
できにくかったり、水はけが良かったりするわ。
でも隙間がある地面の上に人工芝や砂利、アスファルトなんかを敷くと、
それらの重みで空気や水が押し出されて地面の隙間が無くなるの。
人工芝なんかを敷いた地面全体で均一に隙間が無くなるなら問題無いんだけど、
隙間が無くなるところと無くならないところが出てきちゃうのよ。
そうすると、隙間が無くなるところが陥没して表面に凸凹ができてしまうってわけ。
また寒冷地で冬場に気温が下がると、地面の隙間に含まれてる水が凍って、
水が凍った部分が隆起してやっぱり表面が凸凹になるの。
(水は凍ると体積が増える)
地面に凸凹があるとつまずくこともあって危険だし、何より見た目が良くないし、
後から凸凹を均すのも難しいので最初に転圧しておくのよ。
転圧には雑草対策の効果も
転圧には、
表面が凸凹にならないようにするためともう1つ「雑草対策」の意味合いもあるのね。
植物を育てる時って、直植えでも鉢植えでも、
掘り返すなどして土を柔らかくしてから種や苗を植えるじゃない。
柔らかくすることで土の保水力が上がったり、
根を伸ばしやすくなったりと植物にとって育ちやすい環境になるのよ。
雑草も植物だから、転圧をせずに地面に隙間がある状態で人工芝や砂利なんかを
敷くと、その下から雑草が生えてきちゃうわ。
人工芝やアスファルトの下から雑草が生えると表面が凸凹になるし、
砂利の間から雑草が生えてると見た目が良くないわよね。
だから事前に転圧して植物が育ちにくい環境にしておくことで、
人工芝などを敷いた後にできるだけ雑草が生えてこないようにしてるってわけ。
転圧機の種類
地面は人が歩くことでも踏み固められるんだけど、さすがに踏み固められるのを
待ってるといつまで経っても人工芝などを敷くことができないわ。
なので人工芝などを敷く際には、
「転圧機」と言われるものを使って地面の転圧を行うのよ。
転圧機にはいくつか種類があるんだけど、工事現場でよく使われるのが
・プレート
・ランマー
の2種類。
「プレート」は芝刈り機のような見た目の機械で、手押し車みたいに両手でプレートを
押して作業するので広い面積を転圧するのに適してるわ。
「ランマー」は上下運動する一本足の機械で、
どちらかと言うと特定の場所をピンポイントで転圧する時に使う感じね。
DIYならプレートの方が扱いやすい
DIYでお庭の転圧を行う場合には、
ランマーよりもプレートの方が扱いやすいんじゃないかしら。
まずランマーは上下運動による衝撃で転圧するため、
ランマー自体をコントロールするのがちょっと難しいのよね。
ランマーは重さも転圧の際に重要で、軽いものでも40kg、
重いものだと80kgと成人女性や男性の体重ぐらいの重さなの。
それが上下運動するんだから、ランマーの扱いには力も要るし、
万が一作業中に足を踏まれるなんてことになったらとんでもないことになるのよ。
プレートも振動するけどランマーのような大きな上下運動はしないから、
DIYだったらプレートの方が扱いやすいはずだわ。
ランマーの方が深くまで転圧できる
大きく上下運動するランマーの方が、より地面の深くまで転圧することができるの。
プレートは大きく上下運動しない上に一度に転圧する面積が比較的広いから、
転圧できるのは地面の表層5~10cm程度なのね。
それに対してランマーは、大きく上下運動するとともに一度の転圧できる面積が
狭いから、地面の表層30~50cmもの深さまで転圧することができるわ。
「より深くまで転圧できるなら、DIYでもプレートよりランマーの方が良いじゃん」
と思ってないかしら?
ハッキリ言って、DIYでお庭に人工芝などを敷く際には30~50cmの深さまで
転圧する必要は無くて5~10cmで十分なのよ。
建物の基礎工事とか道路工事ではより深くまで転圧する必要があるから
ランマーを使った方が良いけど、お庭に人工芝や砂利を敷くぐらいなら扱いやすい
プレートで良いのね。
転圧機には手動のものもある
プレートとランマーやエンジンや電気を動力にしてるんだけど、
転圧機には手動で転圧を行うものもあるのよ。
「胴突」と言われるもので、
重しとなる木材やブロックなどに数本の長い柄を付けただけのものなの。
丸太のような木材に8本ほどの柄が付いてる胴突を、
そのフォルムから「タコ」なんて呼ぶこともあるわ。
さすがに道路工事で胴突を使うことはないけど、プレートやランマーが使えないような
狭かったり形がいびつだったりする場所での工事では転圧に胴突を使うことが
今でもあるんだって。
また相撲の土俵を作るのに胴突を使われてたりするし、そんなに広くない場所の
転圧だったらプレートやランマーを使わなくても胴突で十分かもしれないわね。
転圧機はレンタルできる?
工事現場で使われてるようなプレートやランマーを買うとなると、
数十万円から100万円以上するわ。
でもDIYでも使えるようなコンパクトなものだと10万円台で買えるし、
安いものだと5万円前後でも手に入れられるのよ。
と言ってもそんなに頻繁に転圧機を使うことなんてないし、置き場所にも困るから、
できれば買わずにレンタルで済ませたいところね。
DIYで使う工具などのレンタルと言えばホームセンターだけど、
転圧機もホームセンターでレンタルできないことはないわ。
ただ転圧機がレンタルできるホームセンターってそんなに多くなくて、
私が調べた限りだと「コメリ(パワーコメリ)」と「ジョイフルエーケー」ぐらいよ。
コメリ(パワーコメリ)で転圧機がレンタルできるのは一部店舗のみで、
レンタルできない店舗も多いのよね。
ジョイフルエーケーは北海道のホームセンターで、
店舗数自体が限られてて利用できないケースも多いわ。
なので転圧機をレンタルするんだったら、
建設機械や重機なんかを取り扱ってるレンタル業者の方が確実よ。
ただ、建設機械などのレンタル業者は個人だと利用できないことも多いから
注意が必要ね。
個人でも転圧機が借りられるレンタル業者としては
・ニッケン
・コマツレンタル
・太陽建機レンタル
・アクティオ
などがあるわ。
転圧機のレンタル料金
転圧機のレンタル料金は業者ごとに違うし、
ホームセンターだと店舗ごとに違ってたりもするのよね。
レンタル料金の相場としては、
ランマーもプレートも1日当たり4,000円前後といったところだわ。
ホームセンターのコメリ(パワーコメリ)だけはちょっと安くて、
・ランマー・・・1,500~2,000円
・プレート・・・2,000~2,500円
となってるの。
同じくホームセンターのジョイフルエーケーは、
ランマー・プレートともに1日当たり3,800円で相場通りのレンタル料金よ。
レンタル業者は、運搬の有無などで料金が変わることもあって、
サイトにレンタル料金を掲載してないことがほとんどなのよね。
でも相場から大きく外れた料金設定にしてることはないはずだから、
レンタル業者でも1日4,000円前後で転圧機が借りられるはずだわ。
ただしレンタル業者ではレンタル料金に
・基本料金
・保証料
なんかが上乗せされることがあって、
場合によっては相場よりも少し割高になることもあるかもしれないわね。
手動式の転圧機は自作も可能
胴突とも言われる手動式の転圧機だったら、
買ったりレンタルしたりしなくても自作することができるわ。
手動式の転圧機はホームセンターでも手に入るんだけど、
1~2万円ぐらいと結構お高いのよ。
さすがに手動式の転圧機をレンタルしてくれるところは無いから、
安く済ませるなら自作するのが一番ね。
手動の転圧機を自作するのはそんなに難しくなくて、木の板を適当な大きさにカットして
箱を作り、その中にモルタルやコンクリートを流し込む。
モルタルやコンクリートが固まったら柄となる木材を取り付けて完成よ。
手動式の転圧機を自作すれば、木材やモルタルなどの材料費1,000円ぐらいで
済むから、買うよりもレンタルするよりも安上りなの。
コンクリートブロックやスピーカーを使って手動式の転圧機を自作
転圧機はある程度の重さがあれば良いから、モルタルやコンクリートを固める代わりに
コンクリートブロックや不要なスピーカーを使っても自作できるのよ。
ホームセンターなどである程度重さのあるコンクリートブロックと木材を買ってきて、
コンクリートブロックの穴の大きさに合わせて木材をカット、
それをコンクリートブロックの穴に入れるの。
コンクリートブロックの上下を挟むように別の木材を置いて、
穴に入れた木材と上下を挟むようにして置いてる木材をビスで留める。
コンクリートブロックにビス留めした木材と木の板をビスで留めて、
さらにコンクリートブロックを左右から挟む形で柄となる長い木材を取り付ければ完成。
コンクリートブロックの代わりに、リサイクルショップで売ってる
本格的な箱型のスピーカーを使っても良いわ。
ある程度の重さがあれば音が出ないジャンク品でもOK、
どちらを使っても材料費1,000円程度で自作できるわよ。
販売されてる転圧機は重さが決まってるけど、
自作なら自分に合った重さに調節できるから使いやすかったりするのね。
転圧機を使わない転圧
人工芝などを敷くために地面を転圧する際には、ランマーやプレート、胴突などの
転圧機を使うのが一般的だわ。
でも実は転圧機を使わなくても、地面の転圧を行うことは可能なのよ。
転圧機の代わりに特別に機械を使うとかじゃなくて、
転圧したい場所に「岩瀬砂(真砂土)」を撒いて表面を均して水をかけるだけ。
水が乾いたら岩瀬砂を撒いた場所が硬く締まって転圧完了よ。
岩瀬砂は水をかけると硬く締まる特性も持ってて、
その特性を生かした「水締め」と言われる転圧方法なのね。
身近なところだと学校の運動場は、
岩瀬砂を使った水締めで転圧が行われてることが多いの。
水締めは手軽だがDIY向きじゃない?
岩瀬砂を撒いて均して水をかけるだけ、と岩瀬砂を使った水締めは簡単なんだけど
あまりDIY向きとは言えないのよね。
1つには、水をかけた岩瀬砂は日に日に硬く締まっていくから、
人工芝などを敷く作業を1日で終えないといけないことがあるわ。
水締めを行ってから1週間も経つと結構カチカチになって、
人工芝や砂利の下地となる防草シートを固定するペグが打ち込みにくくなるの。
人手の少ないDIYでは1日で全ての作業を終えることが難しいので、
水締めはDIYにはあまり向かないのよ。
それからもう1つの理由として金銭的な問題があるわ。
岩瀬砂は20kg300円ぐらいで手に入るから、それほど高価なものじゃないんだけど、
お庭の広さによっては何十袋も必要になるの。
水締めを行う場合には大体2cmぐらいの厚さで岩瀬砂を敷き詰めるから、
10㎡ぐらいの広さでも300kgぐらい撒くことになるのね。
300kg程度だと20kgの袋で15~16袋だから、
岩瀬砂の購入費用だけで5,000円ぐらいかかちゃうわ。
また岩瀬砂を取り扱ってるホームセンターが少なくて、
手に入りにくいのも水締めがDIYに向かない要因の1つよ。
DIYで転圧を行う際に注意すること
人工芝などを敷くのにDIYで転圧を行い際には、
いくつか注意しないといけないことがあるわ。
1つは転圧を行う前に雑草や大きな石を取り除いておくこと、
もう1つは水勾配を付けることよ。
事前に雑草を取り除いておかないと、
人工芝の下や砂利の隙間に雑草が伸びてきちゃうわ。
防草シートを敷くことで雑草の生長は防げるんだけど、
雑草は生命力が強いからちょっとした隙間を見つけて伸びるのよね。
人工芝の下で雑草が生長すると人工芝の表面に凸凹ができちゃうし、
砂利の隙間に雑草が生えてると見た目が良くないわ。
大きな石に関しては、石があることで転圧しても地面の中に隙間ができる恐れが
あることと単純に大きな石があると転圧作業がしにくいからよ。
ただランマーやプレートには石ごと転圧できるパワーがあるから、
余程の大きな石はともかくとして、石についてはそんなに神経質にならなくても大丈夫。
手動式の転圧機を使う場合は、少し大きめぐらいでも石があると作業しにくいし
十分に転圧できない恐れがあるから、できるだけ石は取り除いておいた方が良いわ。
水勾配を付ける
DIYで転圧を行う場合には、「水勾配を付ける」ということを意識しないとダメよ。
大体意味は分かると思うけど、
要するに雨水などが流れやすいように地面に少し勾配を付けておくってことね。
転圧すると地面の中に隙間が無くなるから、
雨が降ったり水を撒いたりすると水が土に吸収されにくいの。
その上、水勾配が付いてなくて全面が同じ高さだと水が流れずに水たまりができやすく、
できた水たまりがなかなか無くならないわ。
排水溝などに向かって水勾配を付けておくことで、
雨が降っても水が流れやすくなって水たまりができにくくなるのね。
水勾配は1~3%で十分だから、例えば奥行きが3mの場所だと一番高いところと
一番低いところの差が3~9cmになるように勾配を付けるの。
もし転圧を行う場所に雨水桝があったら、
雨水桝の蓋と地面の高さが同じになるように転圧したり勾配を付けたりしないとダメよ。
雨水桝は簡単に言うと雨水の逃げ道だから、雨水桝の蓋よりも地面が低いと
雨水桝に雨水が流れ込めずに水はけが悪くなっちゃうわ。
まとめ
お庭に人工芝などを敷く際に必要な転圧やそれを行うための転圧機などについて、
できるだけ分かりやすいように説明したわ。
DIYで転圧を行う場合、費用面を考えると手動式の転圧機を自作するのが一番ね。
ただ転圧する場所の広さによっては、
手動式の転圧機だとなかなか作業が終わらないかもしれないから気を付けてね。
また転圧する際には水勾配なんかにも気を配らないといけないから、
面倒だと感じるなら転圧を含めて人工芝などを敷く作業を全て業者さんに
お願いすることも検討しましょう。