メモリーカードやHDD、SDDなどPCメディアのメーカーである「シリコンパワー」、
比較的安価なので使ってみたいけど二の足を踏んでいる人も多いかもしれません。
ではシリコンパワーの製品は一般的にどういった評判なのか、
そもそもシリコンパワーとはどんな会社なのかなどについて詳しく見ていきましょう。
シリコンパワーは台湾メーカー
シリコンパワーは台湾に本社を置く電子機器メーカーです。
パソコンやスマホなどといった電子機器そのものではなく、
メモリーカードなどのように電子機器で使う機器を作っているメーカーです。
記憶媒体に特化していると言っても良いぐらいで、メモリーカード以外にも
・HDD
・SDD
・USBメモリー
などの記憶媒体を取り扱っています。
記憶媒体以外にも
・メモリ(RAM)
・モバイルバッテリー
・カードリーダー
といったパソコン・スマホの周辺機器や部品も作っています。
創業から20年ほどの比較的新しいメーカーですが、
台湾の電子機器関連では中核をなすメーカーの1つです。
台湾には「TSMC」という世界的な半導体メーカーがあり、
台湾としてもアメリカ・韓国と並ぶトップクラスの半導体ベンダーとなっています。
要するに半導体を使った製品を作ることには台湾メーカーは定評があり、
その中でシリコンパワーは中核をなしているわけですから評判は推して知るべしです。
シリコンパワー製品の評判
日本においてシリコンパワー製品は「コスパが高い」という評判になっています。
価格がリーズナブルで標準的な性能を備えているのでコスパが高いのです。
高級志向やとにかく安い物を求める人達よりも、
比較的安くて比較的性能が良い物を求める中間層に人気のメーカーです。
ただ性能的にはそれほど高くありませんから、
一部では「安いだけで使えない」といった評価を下されています。
メモリーカードの評判
シリコンパワーの主力製品の1つであるメモリーカードは
「コスパの高さ」が高く評価されています。
例えば容量が128GBのSDカード、Amazonなどの通販サイトでは
シリコンパワー製品が1,000円ちょっとで購入可能です。
最近は安価なメモリーカードが増えてきているのでシリコンパワー製品が
特段安いわけではありません。
しかし高性能なメモリーカードだと128GBで1万円前後することもあるので、
シリコンパワー製品は十分に安い部類です。
性能的には書き込み速度は十分だけれども、
読み取り速度が少し遅いという評判になっています。
パソコンなどのデータをSDカードに書き込むのは速いけど、SDカードのデータを
パソコンなどで読み取る時に少し時間がかかってしまうということです。
読み取り速度に不満はあるものの、
価格を考えると十分な性能なので「コスパが高い」といった評判になっているわけです。
種類は豊富
シリコンパワーのメモリーカードは容量の種類が豊富で、
用途に合った製品を選べる点は好評となっています。
実際にシリコンパワー公式サイトを見ると、
2GBと32GBから2TBまでの容量の製品がそろっています。
(参照:https://www.silicon-power.com/web/jp/category/Cards#product1)
8GBや16GBはありませんが、メモリーカードは基本的に「大は小を兼ねる」なので
容量の小さい製品は無くても問題ありません。
最近はパソコンやスマホだけでなく、
家庭用ゲーム機やドライブレコーダーなどメモリーカードを使う機器が増えています。
それぞれの機器に合った容量のメモリーカードが選べるという点では
シリコンパワーは評価が高くなっているのです。
HDDの評判
シリコンパワーのHDDの評判はあまり芳しくありません。
特に評判が悪いわけではないものの、
「性能的に特筆すべき点が無いので特におすすめしない」といった評価になっています。
パソコンからHDDにデータを移す際の転送速度は平均よりやや速く、
十分な放熱性能を備えているので耐久性も問題ありません。
作動時の音はトップクラスに静かでほとんど気にならず、
サポートがやや手薄な点が不満ではあるものの性能的には全く悪い点は無いです。
ただ他メーカーのHDDに比べて突出している点も無いので
「ただ安いだけ」という評価になってしまっているのです。
デザイン性は高い評価
HDDの評判とは直接関係がありませんが、デザイン性は高い評価を受けています。
例えば「Stream S06」という製品は、
縦置きにも横置きにも対応していて場所を選ばないデザインとなっています。
縦置きでも横置きで倒れにくいように滑り止めも付けられていて、
ユーザビリティの高いデザインが人気です。
「Armor A60」という製品は、
HDD本体の外周に凹みを作ってUSBケーブルが挟めるデザインとなっています。
HDDの使用にはUSBケーブルが欠かせませんが、
持ち運ぶ時にはUSBケーブルの収納に困ることがあります。
A60は外周の凹みに挟むことでUSBケーブルが収納でき、
持ち運ぶの便利としてデザイン性が高く評価されているのです。
A60はデザインだけでなく耐衝撃性や耐水性を備えており、
表面にはキズが付きにくい加工が施されていて性能的にも評判は悪くありません。
SSDの評判
シリコンパワーのSSDについてはユーザーの評価が真っ二つに分かれています。
「性能的に問題なく普通に使えている」と言う人も居れば、
「使い物にならない」と言う人も居ます。
良くない評価を下している人の意見には、
「大きなデータを転送すると書き込み速度が極端に遅くなる」といったものが多いです。
メモリーカードは書き込み速度が速くて読み取り速度が遅かったのですが、
SSDは反対で読み取り速度は速いけど書き込み速度が少し遅くなっています。
特に容量の大きいデータを一度に転送しようとすると、
ただでさえ少し遅い書き込み速度がさらに遅くなってしまうことがあるようです。
一度に書き込むデータ量を調節すれば書き込み速度が極端に落ちることもないので、
使い方次第では性能的に大きな問題はないと考えられます。
ただ、大きなデータを取り扱って人にとってはSSDに転送するデータ量を調節するのは
作業効率を悪くするだけです。
一度の大きなデータを転送しない人には評判が良く、
一度に大きなデータを転送する人には評判が悪いといった感じでしょうか。
メモリの評判
パソコンの自作やメモリを増設する時に必要なのが「メモリモジュール」で、
シリコンパワーはメモリモジュールを製造・販売しています。
シリコンパワーのメモリモジュールは二世代前の「DDR3メモリ」が
高い評価を受けています。
二世代前ですが、
現在でもデスクトップパソコン・ノートパソコンで使われているメモリモジュールです。
現在主流となっているDDR4や最新のDDR5に比べると処理能力が落ちるものの、
互換性が無いためメモリの増設や交換ではまだまだDDR3は必要とされています。
シリコンパワーのDDR3メモリはWindows・MacOSのいずれにも対応しており、
パソコンのOSを選ばずに使えるのが大きな特徴です。
相性保証も付いているので、
自分が使っているパソコンとの相性を考えずに購入できる点も人気となっています。
ちなみに相性保証は、原因不明のトラブルが発生した場合に
返品や差額支払いによる他社製品との交換ができるサービスです。
シリコンパワーのDDR4やDDR5のメモリモジュールも
決して評判が悪いわけではありません。
特にDDR4メモリは出荷前に動作確認や互換性のテストが行われており、
信頼性を重視する人にはおすすめのメモリモジュールとされています。
ただパソコンとの相性が悪くて使い物にならなかったという意見も多く、
高性能な他メーカーのメモリモジュールに比べると信頼性は少し落ちるかもしれません。
モバイルバッテリーの評判
主力製品である記憶媒体はコスパの良さが評価されていますが、
モバイルバッテリーは性能面の評価も高くなっています。
例えば容量10000mAhの3,600円ほどで買える「C10QC」は、
フル充電しておくとスマホ2台のフル充電が可能です。
容量10000mAhと言いながら実際の容量はもっと少なくて、フル充電しても
スマホ1台のフル充電分にしかならないモバイルバッテリーも少なくありません。
C10QCはしっかりスマホ2台のフル充電が可能ですから、
10000mAhのモバイルバッテリーの性能としては十分です。
充電ポートが
・USB×2
・Micro B
・Type-C
と4つ付いており、スマホなら3台まで同時に充電できます。
スマホだけでなく携帯ゲーム機やノートパソコンの充電も可能で、
使い道が幅広い点も好評価となっています。
過充電防止や過電圧保護、静電気抵抗など12種類の安全機能を備えており、
使用中にトラブルが発生する可能性が低いのも安心です。
最近は安価なモバイルバッテリーが増えているので、
10000mAhで3,600円は決して安くありません。
しかし性能や十分な安全機能が備わっていることを考えると、
十分リーズナブルでコスパの高いモバイルバッテリーと言えます。
メモリーカードとメモリモジュールは永久保証
シリコンパワーではメモリーカードの一部製品とメモリモジュールは
永久保証となっています。
落下や水濡れなどユーザー起因による故障はさすがに対象外ですが、
通常使用の範囲内での故障なら永久に無償で修理・交換してもらえるのです。
特にメモリモジュールは永久保証でないメーカーも多いので、
永久保証はシリコンパワー製品を選ぶ大きな要因となります。
ちなみにHDDの保証期間は3年、SSDは3年・5年、
モバイルバッテリーは13か月となっています。
まとめ
世界トップクラスの半導体ベンダーである台湾の中核をなす企業であるシリコンパワー、
企業としての評判は悪いはずがありません。
製品は基本的に「コスパが高い」という評判で、
リーズナブルな価格の割にしっかりした性能が備わっています。
ただ当たり外れが大きいようで良くない評判も少なくありませんから、
シリコンパワー製品を購入する際は慎重に検討してください。