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モンストの運営会社が変わったのは良いこと?悪いこと?

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2013年のリリース以来スマホアプリゲームで上位の人気を誇る「モンスターストライク
(モンスト)」ですが、運営会社が「XFLAG」から「MIXI」に変わっています。

ではモンストの運営会社がXFLAGからMIXIに変わったのはなぜなのか、
運営会社が変わったことでモンストにどういう影響があるのかなどを見ていきましょう。

     
   

モンストの運営会社は「XFLAG」から「MIXI」へ

長くモンストをプレイしている人は気付いているでしょうが、
2020年10月に運営会社が「XFLAG」から「MIXI」に変わりました。

一般的に「サービスはそのままで運営会社が変わる」のは、
元の運営会社の経営不振や不祥事などが考えられます。

今回のモンストの運営会社変更でも、「XFLAGが倒産寸前」や
「もうすぐXFLAGの不祥事が公表される」と思ったユーザーも居るかもしれません。

しかし今回のモンストの運営会社変更は、
XFLAGの経営不振や不祥事が原因ではありません。

XFLAGは元々MIXIの完全子会社で、アプリゲームのブランドを「MIXI」に
統一するために運営会社の表記が変わっただけなのです。
(参照:https://mixi.co.jp/news/2022/0913/13257/)

実質的には何も変わらない?

アプリゲームのブランドを「MIXI」に統一しただけで、
モンストを実際に開発・販売・運営しているのはXFLAGのままです。

AppStoreやGooglePlayでモンストを検索すると分かりますが、
提供元はXFLAGとなっています。

先にも書いたようにXFLAGはMIXIの完全子会社で、
エンターテインメント事業を主に取り扱っています。

2022年9月まではXFLAGのサービスや製品はXFLAGブランドで
提供していましたが、それがMIXIブランドに変わるだけです。

運営体制は変わりませんし、XFLAGがMIXIの完全子会社であることにも
変わりはないので実質的には何も変わりません。

何も変わらないなら変わったのはなぜ?

実質的に何も変わらないなら、「なぜXFLAGブランドがMIXIブランドに変わったのか」
という疑問が浮かびます。

なぜモンストの運営会社がXFLAGからMIXIに変わったかと言うと、
MIXIがモンストの恩恵を受けられていないからです。

実はモンストを最初に提供したのはMIXIでした。

MIXIはそれまで「mixi」という国産SNSを運営していましたが、
Twitter(現X)やFacebookなど外国産SNSにシェアを奪われてしまいます。

mixiが主要事業だったMIXIの業績も右肩下がりとなった2013年に、
起死回生の策として「モンスターストライク(モンスト)」の提供を始めました。

折しもガンホーの「パズル&ドラゴンズ(パズドラ)」が大ヒットしており、
RPGにパズル要素をプラスしたゲームが人気となっていたのです。

少しテイストが違うもののパズドラ人気に後押しされるような形でモンストも大ヒット、
MIXIの救世主となります。

しかしここでMIXIブランドがモンストの足枷となる恐れが出てきたため、
MIXIのエンターテインメント事業部門をXFLAGとして分社化しました。

世間的にはmixiの衰退でMIXIブランドは過去の物となっており、
モンストがMIXIブランドの負のイメージに引っ張られることを懸念したわけです。

XFLAGを分社化してモンストからMIXIブランドを消したものの、
今度はMIXIがモンストの恩恵を受けられなくなります。

ユーザーの多くがモンストがMIXIのゲームであることを知らないので、
モンストがいくらヒットしてもMIXIの企業価値が向上しなかったのです。

そこでゲームブランドを「MIXI」に統一して、モンストがMIXIのゲームであることを
周知させてMIXIの企業価値向上に繋げる狙いがあるわけです。

運営会社変更は新規ユーザー開拓も目的

運営会社変更には、モンストの大ヒットをMIXIに還元させることともう1つ
「新規ユーザーの開拓」も目的となっています。

スマホのアプリゲームを含むソーシャルゲームの平均運営期間は2年余りと
されています。

要するに、多くのアプリゲームが新しくリリースされてから2年ちょっと経過すると
ユーザーが激減してサービス終了となってしまっているということです。

モンストは2013年から2023年10月現在で10年に渡って運営を続けていますが、
ユーザー数は頭打ちとなっています。

ゲーム内課金による売り上げは頭打ちどころか右肩下がりの局面に入っており、
さすがのモンストも少しずつですが苦しい状況へと追い込まれつつあります。

世間的には「過去の物」扱いとなっているMIXIブランドですが、
国産SNSとして一世を風靡しただけに知名度はXFLAGよりもはるかに高いです。

これまでゲームに興味のなかった層も「MIXIのゲームならプレイしてみよう」
となるかもしれません。

新たにスマホを使い始める子供を持つ親世代には、
「MIXIのゲームなら子供も安心・安全に遊べる」と思ってもらえる可能性が高いです。

MIXIブランドを利用してモンストが安心・安全なゲームであることをアピール、
新しいユーザーを開拓しようと目論んでいるわけです。

モンスト運営会社変更の真の目的はコスト削減?

モンストの運営会社が変わった表向きの目的は「新規ユーザーの開拓」で、
その裏には「モンストをMIXIの企業価値向上に繋げる」という目的があります。

しかし実質的には何も変わらないのにわざわざ運営会社を変更したのには、
もう1つ「コスト削減」という目的もあったと思われます。

現在のMIXIは、国産SNSであるmixiを含めた
デジタルエンターテインメント事業以外はほとんど収益が上がっていません。

唯一収益が上がっているデジタルエンターテインメント事業も利益率は年々右肩下がり、
2017年には40%だったものが2021年には19%まで減りました。

現状ではモンストが大黒柱なのは変わりませんが、
このままモンストしか収益が出せない状況ではMIXIの成長はありません。

そこでデジタルエンターテインメント事業に代わる新たな基幹事業として、
「公営競技事業」と「スポーツ事業」への投資を拡大しています。

しかし公営競技事業とスポーツ事業はまだ収益を上げられる段階ではなく、
モンストの収益が頼りである状況に変わりはありません。

現状で頼りとなっているモンストの利益率を保つためには、
デジタルエンターテインメント事業のコスト削減が求められるというわけです。

将来的にXFLAGをMIXIのデジタルエンターテインメント部門として再統合することで、
人員や開発、宣伝などにかかる費用を削減しようとしているのではないでしょうか。

現状はゲームブランドの統一だけで、
XFLAGがMIXIに再統合されるといった話はありません。

しかしXFLAGの収益は今後の減っていくとMIXI自身も予想しています。

XFLAGの業績が著しく悪化してモンストを売却しなければならなくなる前に再統合、
コストを削減して事業立て直しを図るのではないかというわけです。

MIXIのスポーツ事業

MIXIが新たな基幹事業として考えているスポーツ事業ですが、
既に形となって表れつつあります。

スポーツ観戦ができるお店を探せる「Fansta」、アーティストのファンコミュニケーション
プラットフォームである「humy」などのサービスの運営を行っています。

さらにベースボールマガジン社と共同で、試合速報や選手データがチェックできる
野球情報サイト「週刊ベースボールONLINE」も運営しているのです。

ソフトの提供だけでなく、
 ・バスケットボールBリーグ「千葉ジェッツふなばし」
 ・サッカーJ1リーグ「FC東京」
のスポンサーとして運営に関わっています。

個人アスリートの支援も行っており、2020東京オリンピックで金メダルを獲得した
スケートボードの堀米雄斗選手を支援しています。

ソフトバンク、楽天などIT企業がスポーツ事業に参入する例は枚挙にいとまが
ありません。

さらにモバゲーを運営しているDeNAは今やプロ野球球団のオーナーですから、
MIXIもスポーツ事業を基幹事業として成長する可能性は大いにあります。

モンストがeゲームに

MIXIがスポーツ事業に進出したことで、
モンストが「eゲーム」として競技化される可能性も出てきました。

すでに「モンスターストライクスタジアム」という対戦型のアプリゲームが
リリースされています。

通常のモンストのようにCPU相手に戦うのではなく、
最大4対4の対人対戦ができるゲームです。

実際に2023年9月から10月にかけて行われたアジア大会では、
eスポーツが正式種目として採用されました。

2023年のアジア大会では
 ・Legend of Legends
 ・PUBG Mobile
 ・ストリートファイターV
の3ゲームが正式種目として行われ、残念ながらメダルには届きませんでしたが
日本チームも参加しました。
(参照:https://olympics.com/ja/news/esports-asian-games-hangzhou-schedule)

任天堂のポケモンは世界大会が行われていますし、
コナミのパワプロもeスポーツとして各地で大会が開催されています。

将来的には、オリンピックの種目としてeスポーツが採用される可能性も
取り沙汰されているのです。

MIXIがスポーツ事業に参入し、これまでの基幹事業であるモンストとスポーツ事業を
組み合わせてeスポーツとして競技化する可能性は高いのではないでしょうか。

今からでもモンストスタジアムを始めて極めれば、
将来オリンピアンになれるかもしれません。

     
   

まとめ

モンストの運営会社がXFLAGからMIXIに変わったのですが、
XFLAGはMIXIの完全子会社なので実質的には何も変わっていません。

サービスが終了する、ゲーム内容が変わるといった情報も聞こえてきませんから、
モンストはこれまで通りプレイ可能です。

ただモンストも開始から10年が経過して勢いに翳りが見え始めており、
運営会社が変わったことで今後新しい展開が発表されることも十分に考えられます。

   
   

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