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JBLはどこの国で生まれたのか、世界的音響機器メーカーのルーツ

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スピーカーやホームシアター、最近はワイヤレスイヤホンやBluetoothスピーカーでも
有名な音響機器メーカーが「JBL」です。

ではJBLとはどの国のメーカーなのか、
どういった特徴を持つ製品を作っているのかなど詳しく見ていきましょう。

     
   

JBLは韓国系アメリカ企業

JBLは韓国企業を親会社に持つアメリカ企業です。

1946年にスピーカーユニットの天才エンジニアであったジェームス・B・ランシングが
作った音響機器メーカーで、自身の名前から「JBL」という社名になりました。

65年以上に渡ってスピーカーユニットを始めとした音響機器を作り続けており、
アメリカでも老舗として名が知れ渡っています。

日本でもJBLはスピーカーの有名ブランドで、特に1970年代から80年代にかけての
ジャズ好きやオーディオマニアには憧れのブランドでもあったのです。

1969年にやはり音響機器メーカーである「ハーマン」に買収され、
そのハーマンも2016年に韓国のサムスンに買収されます。

サムスンは自動車関連事業のため自動車向け技術を持つハーマンを買収しました。

ただハーマン自身も音響機器メーカーで、傘下にJBLを始めとして音響機器メーカーが
いくつかあることから、サムスンの電子機器にその技術が使わている可能性があります。

具体的な情報は無いものの、サムスンのスマホ「Galaxy」のスピーカーに
JBLの技術が使われているかもしれません。

実際に最近発売されたGalaxyの一部機種は、
「音楽プレーヤーとしても使える」と言われるほど高音質です。

JBLの技術が使われているかは分かりませんが、
ハーマンを傘下に収めたことが影響していると十分に考えられます。

JBLの直接的な親会社であるハーマンはアメリカ企業ですが、ハーマンの親会社で
あるサムスンが韓国企業ですから、JBLは韓国系アメリカ企業となるわけです。

車好きにも馴染みのあるブランド

JBLは音楽好きにとって馴染みがあって憧れのブランドですが、
実は車好きにも馴染みのあるブランドなのです。

JBLは家庭で使うオーディオ機器だけでなくカーオーディオも手がけています。

アメリカの三大自動車メーカーの1つフォードやトヨタで、
純正カーオーディオとしてJBLの製品が採用されています。

クラウンなどの高級車向けなので全てのトヨタユーザーに馴染みがあるわけでは
ないですが、JBLの名前を知っているトヨタユーザーも多いはずです。

以前はホンダの一部車種、日産でも1980年代にセドリックなどの
高級車向けオプションとしてJBLのカーオーディオが使われていました。

韓国企業であるサムスンの傘下ということもあって、現代自動車の一部車種など
韓国仕様車の純正品としてもJBLのカーオーディオが使われています。

純正品だけでなくJBLのカーオーディオは市販もされていますから、
音楽好きだけでなく車好きにもJBLは親しまれています。

JBLの生産拠点はアメリカと中国

スピーカーを始めとしたJBL製品を作っているのはアメリカと中国の工場です。

元々はアメリカのカリフォルニア州ノースリッジで開発と製造が行われていましたが、
現在はノースリッジは開発のみ製造はテキサス州で行っています。

中国の工場は北朝鮮との国境付近にある丹東市というところにあるようです。

実際にJBL製品を愛用している人によると、
家庭用の製品についてはほぼ中国製でアメリカ製はほとんど見ないとのことです。

音楽ホールなど業務用として使われる音響機器をアメリカで作り、
比較的安価な家庭用は中国で作っていると思われます。

「中国製は品質が良くない」は間違い

特に長年の音楽好きは、
JBLの製品が中国で作られていると聞いて少しガッカリしたかもしれません。

日本では「Made in China」に対して品質が良くないイメージが強く、
憧れのブランドでJBLも中国製で品質が落ちたと考えられるからです。

ただ電子機器に関しては、「Made in China」は決して品質が良くないわけでは
ありません。

「アジアのシリコンバレー」とも言われる深セン市を中心として、
中国には世界中の電子機器メーカーが工場を持っています。

特に比較的安価な個人向け製品を中国で作っており、
日本で購入できる有名メーカーの電子機器の多くは中国製です。

世界中のメーカーの工場が中国にあるということは、
世界でも有数の技術者と最先端の技術が中国に集まっていることになります。

また中国では研究開発から部品調達、製造、製品テストまで全て国内で行えるので、
コストが抑えられて低価格での販売に繋がっています。

日本でイメージの良くない「Made in China」は、
世界的に見れば「安くて品質の良い製品」の代名詞なのです。

JBLの製品も中国製だから品質が良くないわけではなく、
しっかりとJBLクオリティが保たれています。

JBL製品の特徴

スピーカーやカーオーディオ、ワイヤレスイヤホンなどJBLの音響機器は総じて
「音の再生能力の高さ」が評価されています。

スピーカーにこだわる音楽好きにとって当たり前ですが、
音楽を再生する環境や機器によって音の聞こえ方は変わるのです。

スピーカーのサイズや筐体の材質によっても音の聞こえ方は変わりますし、
スピーカーの性能によっても変わります。

楽器や人の声によって奏でられた音は、スピーカーを通すことで
周波数が一定以上高音や一定以下の低音がカットされてしまいます。

スピーカーの性能が低いと再生できる音域が狭くなり、
楽器や人の声によって奏でられた本来の音楽とは全く違う聞こえ方となるのです。

JBLのスピーカーは特に低音域に強く、中高音域も非常にクリアに聞こえます。

アンプやウーハーといった機器を組み合わせることで、
音楽が持つ本来の力強さや躍動感が感じられます。

大音量でも音が割れない

JBLのスピーカーは音量を上げても音が割れにくいのも大きな特徴の1つです。

音楽好きでも意識することは少ないですが、
スピーカーには性能を最大限に発揮できる「得意な音量」があります。

得意な音量よりも上げると音割れが発生しますし、
下げると一部の周波数帯の音が聞こえなくなるなど再生能力が低下してしまいます。

スピーカーで快適に音楽を聴くには音量をスピーカーが得意な範囲に合わせることが
重要ですが、簡単なことではありません。

JBLのスピーカーは得意な音量の範囲が広いので、
音量を上げても音が割れるといったことが起こりにくいです。

音量を下げても再生能力は下がりませんから、
JBLのスピーカーなら自分に合った音量で本来の音楽を楽しめます。

JBLは音楽ホールや映画館、ジャズ喫茶など、
大勢の聴衆が集まる場所で使われることを想定してスピーカーを作っています。

実際に音楽ホールや映画館ではJBLのスピーカーが使われており、
大音量で音楽を再生することを得意としているのです。

繊細かつダイナミックな音質

JBLのスピーカーは特に低音域に強く、
中高音域もクリアなので奥行きとリアル感のある音質となっています。

目の前で演奏を聴いているかのような繊細さと低音から高音までの奥行きが感じられる
ダイナミックさを兼ね備えているわけです。

一言で表現するなら「雄大」で、
まさにJBLの生まれ故郷であるアメリカの雄大な大地を思い起こさせます。

繊細さだけダイナミックさだけなら日本のメーカーも負けませんが、
雄大さを感じさせてくれるのはアメリカメーカーならではの特徴です。

1970年代は80年代は現在ほど気軽に海外旅行ができませんでしたから、
アメリカの雄大さを感じさせてくれるJBLのスピーカーに魅せられた人も多いのです。

豊富なラインナップ

JBLはスピーカーを始めとした音響機器の豊富なラインナップも特徴となっています。

ハーマンのJBL公式ショップを見ると分かりますが、
 ・ヘッドホン 13種類
 ・ワイヤレスイヤホン 14種類
 ・ポータブルスピーカー 16種類
 ・ハイグレードスピーカー 10種類
などが取り揃えられているのです。
(参照:https://jp.jbl.com/)

ワイヤレスイヤホンやポータブルスピーカーなどはそれぞれにカラーバリエーションも
あるので、選択肢が大幅に広がります。

「フォルムは良いけど、カラーが気に入らない」など、
ラインナップが少ないと痒い所に手が届くものが見つからないことも少なくありません。

しかしJBLはラインナップが豊富ですから、
自分の気に入ったワイヤレスイヤホンやスピーカーが見つかる可能性が高いです。

価格は少し高め

JBLの機器は性能が高い分、価格も少し高めの設定となっています。

例えばワイヤレスイヤホンは音質を気にしなければ1,000円以下で購入できますが、
JBLでは10,000円以上が当たり前です。

ワイヤレスイヤホン全14種類の内10,000円未満は3種類だけで、
それ以外は全て10,000円以上、中には30,000円を超えるものもあります。

ポータブルスピーカーも10,000円以上のものがほとんどとなっており、
一番高いものだと80,000円近くします。

性能を考えると決して高くありませんが、
気軽に音楽を楽しむのに手が出せる金額ではないです。

音質の良くない製品もある?

JBL製品に対するネットの口コミなどを見ていると、
「思ったほど音が良くなかった」という意見がちらほら見られました。

音質の良さがJBLの売りの1つですが、
製品によって性能に多少のバラツキがあるとのことです。

性能の良くない製品を選ぶと、
先の「思ったほど音が良くなかった」ということになってしまいます。

JBL製品は価格が高めですから、
買ってから後悔しないようにできれば試聴することをおすすめします。

     
   

まとめ

JBLはアメリカの本社を置くアメリカ企業で、
スピーカーなど音響機器を製造・販売しているメーカーです。

ただJBLの親会社はアメリカ企業のハーマン、そのハーマンの親会社は
韓国企業のサムスンですから、韓国企業の影響は否定できません。

JBLは音楽好きにとって憧れのブランドの1つで、価格は安くありませんが
高性能ですから、豊かな音楽ライフを楽しむにはおすすめです。

   
   

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